数十ページにわたって、新築マンションは今が買い時だとか、賃貸と購入のどちらが得かとか、その他色々なテーマについて専門家が書いた記事が掲載されていた。
特集の最初に、新築マンションは今が底値で、空前の買い時だと書かれている。
そうして興味を引きつけ、その後の記事に誘導していくような構成に見受けられた。
ただ、本当に今が底値なのかは甚だ疑問。
記事2ページ目に掲載されている新築・中古の価格指数推移のグラフ(アトラクターズ・ラボ調べ)でも、2004年を1としたときの指数は一時より下がってはいるものの、2011年も2012年も1.1を超えている。
それどころか、グラフで見る限り新築の価格指数は上向いて、現時点ではさらに上がっているように思わされる。
中古の価格指数は2010年以降は下降傾向のようだが、それでも2012年で1.1を超えている。
2002〜2004年の指数は新築・中古どちらもほぼ1.0なので、直近10年で見れば今が特別安いわけではない。
今が買い時である理由として、今が底値だからということのほか、金利が史上最低に近いとか、アベノミクスでインフレになる可能性がある中で不動産はインフレに強いとか、そういったことも書かれてはいる。
それはそうかもしれないが、「空前の買い時」は言い過ぎではないかと思う。
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