その中にあったのが三田綱町パークマンション。
【概要】
港区でヴィンテージマンションを一つ挙げるとしたら間違いなくここ、というぐらい古いけれど高値を保つマンション。
今回チラシに載っていたのは126.99平米で17,680万円の16階住戸。平米単価139万円、坪単価460万円となり、同じ広さの港南地区タワーマンションよりも高い。
これが新築とか築浅なら分かるが、三田綱町パークマンションは昭和46年1月築、すでに築後37年も経過している。
近くにあまり高い建物がないので、とても高く感じるが、実際には19階建て。ただ、天井高や階高が高くて建物自体の高さは今の19階建てよりも高いかもしれない。そう思うぐらい、存在感がある。
常駐管理で、管理費は月額45,000円、修繕積立金が月額40,000円。
【立地】
港区三田二丁目、オーストラリア大使館やイタリア大使館、綱町三井倶楽部などがあるエリア。慶應義塾大学もすぐそばで、目の前には慶應中等部がある。分譲マンションは少なく、一戸建てがほとんど。商業施設もなく、非常に閑静な高級住宅地になっている。少し高台になっていて、東側にあまり高い建物がないこともあり、目の前の道路からは東京湾大華火祭の花火が少し見えるほど。
チラシには最寄り駅が麻布十番とあるが、田町(三田)と麻布十番のほぼ中間のような場所。
麻布十番からだと、二の橋の交差点で左折、坂を上がって、信号で右折し坂を下っていくか、二の橋交差点を通過して左手にある小さな公園で曲がって住宅街を通っていくか、どちらにしても夜は人通りの少ない暗い道を通ることになる。
田町・三田からだと、慶応大学正門の前を通り、行列で有名なラーメン二郎を右折、慶応大学西門が見えたところで左折、ほどなく右手に見えてくる。こちらはラーメン二郎までは昼夜問わず人通りのある、大きな通り。
どちらにしても駅からは少し遠いけれど、このあたりでは日中も夜も、学生を除けば道路を歩いている人はほとんど見かけない。三田綱町パークマンションに住む人はみな車で移動しているのだろう。
【間取り】
3LDK+2WIC+SICと書かれているが、要は収納多めの3LDK。
南西角部屋で、20.5帖のLDが南西角にあり、他に7.4帖、9.9帖の南向き洋室、西向き7.1帖の洋室がある。専有面積126平米にしては狭く感じるが、収納がとにかく多い。
LDに沿ってL字形にバルコニーがついており、眺望も楽しめそう。バルコニーに出て東側を見れば、東京湾の花火も十分見られそうだ。
意外なことにトイレは一つしかなく、それも北東角の玄関すぐそば。せめてもう少し中央寄りにあるといいのに。洗面室も少し狭めで、洗面台は一つしかない。ただし、驚いたことに床暖房がLD、キッチン、洗面室、トイレについている。これだけ古いマンションで床暖房があること自体驚きだが、洗面室、トイレにまで床暖房があるのはすごい。後からリフォームで設置したのだろうか?
【周辺相場】
周辺には分譲マンションがあまりない。シティハウス三田綱町と、パーク・コート三田綱町ぐらいだろうか。
シティハウス三田綱町は平成16年7月築と最近のマンションだが、先月76.88平米が9,180万円で売られていた。
パーク・コート三田綱町も最近できたマンションだけど、こちらは中古で売り出されているのを見たことがない気がする。分譲時はけっこういい値段で、三田綱町パークマンションよりも高い水準だったと思う。
【所感】
とにかく存在感がある。敷地も広い。立地もよい。そして価格も高い。
あと数年もすれば築40年なのに、耐震性の不安はないのだろうか、といつも思う。
この土日にオープンルームをやっているが、おいそれとは行けない雰囲気がある。高輪ザ・レジデンスは1億越えの部屋でも見に行けたけど、ここは敷居が高く感じてしまう。一度ぐらいは中身も見てみたいものだ。
三田綱町パークマンション 所在地(緑の目印)
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これとは違う住戸で、同じ専有面積で1億2,800万円のチラシも日曜日に入っていた(所在階は記載なし)。さらに調べると、同じ126.99平米で1億1,500万円の売り物件もあった。
港区屈指のヴィンテージマンションだけれど、築年月は古いし高額だし、今回の不況の影響をもろに受けているように見える。