Webにも次のURLで記事が載っている
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090629AT3B2203X29062009.html
が、一部しか書かれていない。夕刊紙面の記事内容を要約すると、次のようになる。
・飲料水や食料を保管する倉庫を5階おきに1箇所以上設置することと、エレベータ内部に飲料水や簡易トイレを準備することを、全国で初めて条例で義務付ける。
・条例は2009年度中の制定を目指す。
・罰則規定は設けない方向だが、指導に従わない場合は建築確認不認可とすることを検討。
・既存の高層マンションについては、新たに防災倉庫を設けるのが困難な場合は空きスペースにロッカーを設置するよう求める。
・防災倉庫の設置を義務付けると、倉庫の容積分が住戸として販売できなくなるため、住戸の分譲価格にその分を転嫁する事業者も出てくる可能性あり。
・港区は区民の8割がマンションで生活し、高さ100メートルを超す高層マンションは40棟以上ある。
常々高層マンションの高層階には恐ろしくてとても住めない、と考えている自分にとっては、どれも実施して当然の内容に思える。全国初とのことだが、よくぞ先陣を切ってくれたと思う。地震大国なのだから、日本全国で義務付けるべきではないだろうか。
超高層マンションの高層階に遊びに行ったりするたびに、もしエレベータが何らかの理由で長期間止まったらどうなるんだろう?ゴミ捨て場は各階にあるのに、なぜ非常食などは各階にないのか?と疑問に感じていたが、そういった事態への対策としては評価できるのではないだろうか。
価格が上昇する可能性があるということだが、そこはデベロッパーおよび施工主もプロとして、価格も質も落とさず工夫して乗り切って欲しい。元々都心で人気のある区であるところに、価格への転嫁なしに防災対策がなされているとなれば、ますます人気が出てくるはず。その結果成約率が高まり、成約までの期間を短縮できれば、むしろ値下げ原資も捻出しやすくなるのではないだろうか(そこまでうまくはいかないだろうけれど・・・)。
ただ、それでもやっぱり高層マンションは怖くて住めない。高所恐怖症というわけでもないけれど、阪神大震災で起こったことを考えると、とても住む気にはなれない。高層マンションを建てるよりも、既存の古くて安全性に懸念のあるマンションを、地震に強く長寿命な低層・中層マンションに建て替えていって欲しい。ツイン一の橋を皮切りに、行政にはそのような建て替えがしやすくなるよう、積極的な活動を期待したい。
いつも読ませて頂いています
義務付け、というのは一見いいように見えますが
コストというデメリットもある以上、施工側では迷惑だと思います
住民の立場からすれば、いいでしょうが・・・
逆に防災訓練義務付け、というとしんどいでしょう。。。
便利・快適・安全はいいものですが、それを得るために犠牲がいるとすると、その犠牲をどこまで許容するかですね
返信が遅くなり済みません。
まあ、確かに施工業者としては手間とコストが増えるだけで、いいことはないですよね。特に下請け業者がどうなるのか、心配です。
廊下の下とか、天井の裏とか、うまい具合に既存スペースを防災倉庫にできれば一番いいんじゃないか、などと考えてしまいますが、そううまくはいかないものなんでしょうね。
設備としては必要なものなのに、現状では全然備わっていないとすると、改善にはやはり義務付けしかないと思います。
どの程度のコストになるのか分かりませんが、販売・施工側には工夫でなんとか乗り切って欲しいです。またこれを機に、買う側の防災意識も変わって自主的に避難訓練をやるようになっていくといいですね。