事件番号:平成21年(ケ)第2435号、専有面積106.51uで売却基準価額1億80万円。
最寄り駅が広尾駅で徒歩2分、築年月が昭和60年1月、総戸数162戸とあるので、気になって東京地裁の不動産競売物件情報のサイトを見てみたら、やはり広尾ガーデンヒルズだった。
ちょうど2年ほど前に出版された『東京のどこに住むのが幸せか』には、広尾ガーデンヒルズは超人気物件で、地元の不動産屋で購入予約者リストが途切れることがないほど、と書いてあった。
実際、3〜4年程前までは自宅に入るチラシに広尾ガーデンヒルズは全然載っておらず、ごく稀に載ると「おっ」と思ったものだった。
それが、去年頃から毎週のようにチラシに載るようになり、とうとう競売にまで出るようになってしまった。
同じく2年程前に発売された『不動産は値下がりする!』には、「いま広尾ガーデンヒルズに住む人の平均年齢は、推察だが60歳を超えているようだ。すぐ近くに、もっぱら高齢者を対象にした食品店もある」とある。
それを読み、てっきりローンを抱えていない高齢者が多いのかと思っていたが、その高齢者が手放した物件を高額で購入した人が、返済に行き詰まったのかもしれない。
数年前なら普通に市場で中古マンションとして売れたものが、競売に出てくるというのは高額物件の不振を如実に示していると思う。
物件詳細は東京地裁のサイトにPDFファイルで公開されており、それによると競売に出ているのはセンターヒルH棟の3階住戸で、地下2階に倉庫(トランクルーム)と駐車場(所有権)がある。
毎月の維持費は、管理費が月額33,680円、修繕積立金が月額23,010円、組合費300円、給湯基本料2,140円、倉庫管理料500円、駐車場管理費850円、駐車場修繕積立金530円、駐車場共益費1,280円、とある。
駐車場の維持費が本当に安い。
平成21年9月18日現在では、いずれも滞納はないとのこと。
間取りは3LDK、角部屋ではないが、開口部は北西と東南にある。
北西側に洋室2部屋、東南側にキッチン、LDと和室がある。
玄関は洋室2部屋とキッチン・LDの間にあり、その玄関周りのスペースは非常にゆったりしている。
トイレは一つ、洗面所の洗面台も一つ(トイレには手洗い台あり)。
通常は室内と建物外観ぐらいしか写真が載っていないが、今回は駐車場も所有権ということで写真が撮られている。
平置きで、ハマーのような大型車でも普通に止められそう。
広さも家族で住むのに十分だし、駐車場の所有権も付いている。
そして何より、あの広尾ガーデンヒルズ。
1億80万円の売却価額について言えば、平米単価95万円、坪単価313万円で、今売り出されている広尾ガーデンヒルズ物件よりもかなり安い(今出ているのは、100u前後だと安いものでも平米単価120万円、高いものだと88.98uで1億3,400万円=平米単価151万円、坪単価498万円、なんていうものもある)。
とは言え、先日競売に出ていたグランフォルム白金日吉坂は、管理費など毎月の維持費が約14万円と高額ではあるものの、駅から近く高台で、170.34uもあるのに売却基準価額は7,970万円だった。
それを考えると広尾ガーデンヒルズの売却基準価額はかなり高額。
今年の後半になって競売に出てきた港区の築浅マンションは、ことごとく落札されず、取り下げになっていたから、今回の広尾ガーデンヒルズも落札されないかもしれない。
できれば取り下げされないでほしい。
そして、どのくらい札が入るのか、いくらで落札されたのか、見てみたいところ。
広尾ガーデンヒルズ 所在地(青く塗ってある範囲)
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タグ:中古マンション
昨日閲覧開始の競売で元麻布ヒルズとパークコート赤坂ザタワー
も出ていましたね・・・
赤坂のほうは新築未入居みたいです
なんだかこれからもどんどん高級マンションが出そうな感じですね
情報ありがとうございます!
まだ今朝の朝刊を読み切れていなかったのですが、慌てて見てみたら確かに載ってますね!
早速東京地裁のページからPDFファイルを落としてじっくり見てみます。
供給戸数が多いのもあるんでしょうけど、こうまで高級マンションで競売が出てくると、この先もまだまだあるだろうな、と思っちゃいますよね。