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2010年09月23日

SAION SAKURAZAKA(サイオン桜坂)

今朝の日経新聞折り込み広告で、初めてその存在を知った。
SAION SAKURAZAKAという名前を見ても、何のことだかさっぱり分からないが、26階建てのタワーマンションで、立地はホテルオークラのすぐそば、溜池山王徒歩2分という好条件。
今回は予告広告で、販売開始は平成22年11月上旬予定とのこと。
調べてみても、分譲マンションとしては全然情報がないが、一部賃貸に出されており、居室内の様子が動画サイトにある(詳細は後述)など、ちらほら情報が出ていた。



【概要】 

物件概要を見ると、建物は平成21年11月竣工済み、総戸数は87戸(賃貸住戸含む)とある。
竣工してしばらく経ってからの分譲開始、賃貸と分譲の混合、2,000u台前半の敷地面積、タワーとはいえ30階未満の階数であるなど、なんだかザ・ヒルトップタワー高輪台と共通点が多い。

ただ、SAION SAKURAZAKAの総戸数87戸というのは、タワーマンションとしては極めて少なく、ザ・ヒルトップタワー高輪台と比べてもかなり少ない。
建物の規模が他のタワーマンションに比べて小さいだけでなく、間取りや共用部にゆとりをもって作られていることが推測できる。

売り主は興和不動産、販売提携(代理)で三菱地所リアルエステートサービスの名前もある。
設計・施工は大林組とのこと。
賃貸については、赤坂一丁目有限会社が平成21年9月から実施していて、興和不動産が今年の9月に信託解除でSAION SAKURAZAKAの所有権を取得予定、とある。

恐らく、興和不動産とは別の、どこか新興不動産会社(あるいはファンド)がSPCを使って開発を行い、信託したまま信託受益権を興和不動産に売却したのだろう。

【立地】

溜池山王駅徒歩2分、六本木一丁目駅徒歩6分という、なかなかすごい立地。
住所は赤坂一丁目だが、赤坂というイメージでもない。
近くにはホテルオークラやアメリカ大使館があり、静かではあるけれどのんびりした感じではなく、ちょっとした緊張感というか、引き締まった感じのする場所、というイメージが個人的にはある。
ただ、SAION SAKURAZAKAの場所は六本木通り、およびその上を通る首都高から100メートルも離れておらず、多少の騒音はありそう。

周囲にはいくつかのお寺があるようで、航空写真を見ると北側と東側隣地はお墓になっている。
反対の西側にはアークヒルズやANAインターコンチネンタルホテルがあり、なんとも不思議な感じだ。

当然ながら生活感はなく、スーパーなどは神谷町にいく途中にポロロッカがあるぐらいで、生活利便性は高いとは言えない。
六本木通りは朝も夜も暗く、車通りはものすごく多いし、個人的には港区で一番イメージの良くない道路の一つ。
個人的には、積極的に住みたいと思うような場所ではない。

【間取り】

チラシには、1LDK 71.49u〜、2LDK 88.01u〜、3LDK 142.85u=〜、4LDK 185.44u〜 とあり、K type(4LDK、185.44u)と、L type(2LDK、107.48u)の間取り図が載っている。

どちらもワイドスパンで角住戸。
一部の部屋が三角形になったりすることもなく、全体としてきちんとした四角形をしている。
LDは広いし(K typeが29帖、L typeが17.8帖)、主寝室もそれなりに広い(K typeが11.5帖、L typeが9.4帖)。
主寝室と隣接する寝室の間にクローゼットがあるなど、プライバシーにも配慮されている。

こういった専有面積が広い場合に、時々キッチンが広すぎる間取りを見かけるが、両タイプともキッチンは一般的な形をしており、広さも適切に見える。
収納も割と充実している。
『マンションは間取りで選びなさい』に書かれていた内容(詳細は 『マンションは間取りで選びなさい』に共感 参照)と照らし合わせてみても、なかなか良い間取りだと思う。

ただ、K typeは2バス・3トイレとなっていて、さらに洗面室も2つあり、それぞれに洗面台が2つある。
頻繁に人を泊める人や、大家族向けといった感じ。

賃貸住戸だが、SAION SAKURAZAKAの外観と、室内の様子、眺望の動画がYoutubeにあった。
眺望は悪くなく、内装はごく普通といったところだろうか。




【設備・共用施設など】

現時点で公式ホームページにはほとんど情報が無く、間取り図すらない。
そのため詳細は不明だが、今回のチラシと、いくつかの不動産会社が出している賃貸のページを見ると、24時間バイリンガル対応のコンシェルジュがいて、最上階には展望ラウンジや屋上庭園があるとのこと。
ただし、ラウンジや庭園は3時間で1万円という利用料金がかかるもよう。
近くにオークラもあるのに、わざわざ1万円もはらってラウンジや庭園を使うのかは甚だ疑問。

また、専有部設備としてディスポーザーやエアコン、フローリングといったことはチラシにも、いくつかの不動産会社のWebページにも書かれているが、床暖房とはどこにも書いていない。
もしかしたら一部住戸にはあるのかもしれないが、そうだとしても注釈付きでチラシには書くだろう。
もし本当に床暖房がないとすると、高級分譲マンションとしてはグレードが低いと言わざるを得ない。

【所感】

間取りは良いが、一般向けの立地ではない。
金額はかなり高額になるだろうから、ここを買える人は麻布、広尾など高級住宅地のマンションでも買うことができるはず。
そういったところのマンションよりも高級感はないように思われるので、とにかく超都心に住まなければいけない人向けだろうけれど、分譲でどれぐらい需要があるのかよく分からない。
景気がよければ、外国人向け賃貸としてやっていけたのだろうけれど、不景気に円高ということもあって、分譲に切り替えたのかもしれない。

売れるかどうかは価格設定次第だろうけれど、床暖房がなさそうなこと、分譲にいたるまでに色々な経緯がありそうなことから、もしかしたら割安な価格での販売もあり得るかもしれない。

また、六本木通りに面しているTHE ROPPONGI TOKYO CLUB RESIDENCEに比べれば、立地は良いと思う。
THE ROPPONGI TOKYO CLUB RESIDENCEの販売が好調という報道もあることを考えると、より戸数の少ないSAION SAKURAZAKAは堅調に売れていくのかもしれない。

[2010年9月25日 追記]
資料請求したところ、速達でパンフレットが送られてきたので、その内容を別記事「SAION SAKURAZAKAの資料がもう届いた」に記載。

SAION SAKURAZAKA 所在地(中央黄色の目印)

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posted by さるうさぎ at 17:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 六本木・虎ノ門の物件 |edit
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