資料請求の際、予算について入力する欄があり、そこには到底SAION SAKURAZAKAは買えないだろうという金額を書いたにもかかわらず、速達ですぐに送ってくるあたり、並々ならぬものを感じる。
送られてきた封筒には、モデルルームご案内会(完全予約制)についてと、外観および内部の写真をまとめた簡単なパンフレット、そして間取り図が5種類入っていた。
モデルルームご案内会は10月2日と3日ということで、もうあと1週間しかない。
ずいぶん急なスケジュールだが、販売開始が11月上旬ということだから仕方ないのだろう。
興和不動産がどこかからかマンションの全部(または一部)を買って分譲するものと思われるが、ゆっくり時間をかけて販売する余裕はないということか。
時間をかけられない分、割安な価格での販売も期待できる気がする。
パンフレットは写真が中心だが、設備に関しても簡単に箇条書きされている。
写真を見る限りでは、超高級という感じではない。
ただ、エントランスが1階と、地下1階のコーチエントランスと分かれていて、人目に付かずお車で帰宅したい人にとってはいいかもしれない。
共用施設もタワーマンションとしては充実しておらず、最上階のスカイラウンジと屋上庭園、あとはトランクルーム、各階ゴミ置き場、地下駐車場(61台)ぐらいのようだ。
サービス面も、24時間コンシェルジュ、ルームクリーニング、クリーニング取り次ぎしか書かれていない。
サービスは一部を除き有償とあるが、有償なら普通のマンションでも享受できるサービスばかり(コンシェルジュがどこまでやってくれるかにもよるが)。
ハード面・ソフト面ともにグレードが高いというわけではなさそう。
住戸内の設備としては、LDに天井カセット型エアコン、その他の居室にも全部屋エアコン実装、その他ディスポーザー、コンベック、食器洗浄乾燥機、キッチンバックカウンター実装(一部タイプ除く)、セコムホームセキュリティ、ICカードキー、着床制限機能付きエレベーター、といったことが紹介されている。
やはり床暖房は書かれていない。
床暖房は一切ないものと思われる。
そして間取り図。
A4用紙1枚に1タイプの間取り図が印刷され、それが5枚(5種類)同封されていた。
いずれにも「社内資料」と書かれている。
資料請求を今までそんなにたくさんしているわけではないが、「社内資料」と書かれた資料が送られてきたのは初めてだと思う。
記載内容が正確であれば、社内資料であろうが何だろうがいいのだけれど、販売体制は大丈夫なのかと疑問に思ってしまう。
記載されている間取りは、75.12uのEタイプ、88.01uのAタイプ、107.48uのL1タイプ、142.85uのJタイプ、185.44uのK1タイプの5種類。
間取り図右上隅にはフロア図も載っており、それを見る限り、低層階は1フロア5戸、高層階は1フロア3戸になっているものと思われる。
フロア図はほぼ完全な正方形をしており、そのためどの間取りも割ときれいな形をしており、ほとんどの間取りが角部屋になっている。
エレベータは3基のようだ。
L1タイプとK1タイプは一昨日のチラシに載っていたのと同じだが、それ以外の3タイプは今回初めて目にする間取り。
全タイプ共通して、洗面室の洗面台が2つある。
100u越えでは珍しくないが、70u台や80u台の間取りで洗面台が2つというのは、他ではまず目にしない。
これはなかなか良い。
また、どのタイプもLDが広めに取られているのも、ゆったりしていて良い。
そして、107.48uのL1タイプからはトイレが2つ以上ついていて、142.85uのJタイプからはバスタブも2つ付いている。
バスタブが2つというのは、賛否ある気がする(個人的には掃除も面倒だし、よほど子供がたくさんいない限りは1つで良いと思う)。
少し気になる点がキッチン。
なぜか、107.48uのL1タイプ以上のプランでは、冷蔵庫置き場の前にコンロがある。
これだと、コンロにフライパンなどを置いて料理をしているときに、冷蔵庫のドアを開けるような場合には、フライパンの柄にぶつからないよう気を遣わないといけない。
そこそこ離れているので危険というわけではないが、それでも普通は冷蔵庫の前にはシンクが来るようにするものではないか。
また、どのタイプもキッチンは対面式ではなく、LDから引っ込んだ場所にある。
子供のいる家族で使うというより、ケータリングなどで誰かに料理を作ってもらって来客を持てなす、という使い方を想定しているのかもしれない。
この場所を考えれば妥当な設計だと思う。
全体的に、やはり賃貸仕様というか、グレード不足を感じる。
売り主のブランドイメージとしても弱い。
販売代理に三菱地所が付いているとはいえ、売り主はマンションでは超大手ではない興和不動産、ましてや建築時の所有主はどこなのかさえ分からない。
立地は超都心だが、普通の給与所得者が住む上でいい場所かというと、そうでもない。
資金に余裕のある政治家・企業経営者が購入し、事務所のような形で使うにはいいのかもしれない。
SAION SAKURAZAKA 所在地(中央黄色の目印)
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