ただ、8ヶ月前のはページ数も少なかったので、大々的な特集という意味では実質1年ぶり。
1年前の記事(「マンション動く!」週刊ダイヤモンド2010年3/6号 参照)同様、Part1〜3に分かれているが、今回はPart1が市場編、Part2が新築編、Part3が中古編。
Part1、2では、新築マンション市場が活況であることが書かれている。
曰く、プラウド大井ゼームス坂に代表される野村のマンションや、その他郊外マンションでもモデルルームの見学が1ヶ月待ちだとか、千葉県市川市の、最寄り駅から徒歩19分のマンションが9割以上売れているとか。
その他にも、
「"どん底"状態だったマンション市場が動いた2010年は、マンション業界にとって光明を見出した年であった」
「ある大手不動産会社からは『春にはバカ売れマンションが相次ぎ、現場の営業マンが足りなくなりそう』という景気の良い話が冗談抜きで飛び出すほど」
等とある。
ただ、昨年の記事でも「市場は飢えた魚のイケス状態」と、首都圏の新築モデルルームが大盛況であることが紹介されている。
出てくるマンション名こそ違うものの、書かれている内容は昨年と似たり寄ったりだなという印象。
Part2は全体が住宅評論家の櫻井幸雄氏による執筆。
同氏は週刊ダイヤモンドのマンション特集ではいつも記事を書いている。
毎回、やや難ありのマンションを「宝石型マンション」「ユニクロマンション」などと、耳あたりの良い造語でオブラートに包み美化しているが、今回は「エコプラン」と称し、60〜70uを無理矢理3LDKにした間取りを褒め称えていた。
完全にデベロッパー側に立って書かれた記事で、ここも例年と同じ印象。
同氏の手による恒例の「新築マンション80物件ランキング」も、港区ではパークマンション三田日向坂(93点でダントツ1位)しか載っておらず(港区以外でも都心部のマンションが全然載っていない)、あまり参考にならなかった。
ただ、Part1では良心的な内容もあった。
具体的には立地についての記述。
マンション選びでは立地が重要で、その立地は単に人気があれば良いと言うことではない、ある程度成熟した街で、人口が流出しても、コンスタントに人口流入がある状態が理想的である、と書かれていて、それはその通りだと思った。
その立地選びのポイントが、街選び10ヶ条として紹介されている。
「人気」と「価値」は全く異なる、急成長は急衰退の可能性大、若夫婦しかいない街は要注意、街で最大の商業施設の客層を見るべき、小児科・産婦人科・公立小学校のレベルが高いところを狙うべき、神社仏閣のある街は狙い目、など。
そうした条件を満たす好立地の例として、港区では広尾と白金高輪が紹介されており、特に白金高輪については、高級住宅街があり、飲食店や商店が整備されていたため、2000年に分譲されたマンションが1割以上値上がりして取引されている、というようなことが書かれている。
かねてから白金高輪周辺は港区内でも住みよい場所だと思っていたが、雑誌記事などで取り上げられるのはたいてい麻布十番か白金台。
白金高輪が取り上げられないのは不思議だなと思っていたので、今回の記事はちょっと目をひいた。
記事に書かれている通りで、高級住宅街も商店もあるが、もっと具体的には、スーパーが非常に充実していること、駅徒歩圏の保育施設が多いこと、医療機関も一通りそろっていること、神社仏閣が多く落ち着いた雰囲気であること、駅に2路線通っていて、さらに始発駅でもあり出勤時の電車に簡単に座れることなど、特筆すべき点はたくさんある。
もっと注目されて良い場所だと思うけれど、人気が出てますます高くなると自分が買えなくなって困るので、個人的には複雑な心境。
その白金高輪は、2000年に分譲された新築マンションが、2010年には13.54%も値上がりしているとのこと。
その他の港区の駅では、広尾駅が10.36%値上がりしているが、田町駅は3.74%値下がり、六本木駅も4.52%値下がりしているらしい。
広尾はバランスの取れた住環境だが、田町はオフィス街、六本木は歓楽街で、住みやすいとは言い難い。
住みやすいところは値上がりしていて、そうでないところは値下がりしているという、まっとうな結果が出ていることに少し安堵した。
ただ、港区はどの駅も今のマンション価格は高すぎる。
低金利と減税策の恩恵があるにしても、それを上回るほど値上がりしてしまっている。
今回の記事では、「新築マンション営業マン覆面"ダダ漏れ"放談」というコーナーで、2〜3億円の物件を買う「中間富裕層」は絶滅したとか、中国人客もいるが手付金を払った後本国に帰ってしまい入金がないとか、その他にも今後は販売ペースが鈍るだろうというようなコメントが出ている。
新築の価格が下がらないと、中古の価格も下がらないので、もっと落ち着いた価格になって欲しいところ。
昨年半ば頃からファンになり、いつも更新を楽しみに愛読させていただいている港区在住の者です。
分析されるチラシが私の手元にも届くので、それを観つつ、いつも大きくうなずきながら、勉強させていただきながら読ませていただいてます。
(私は新聞をとってないので、新聞折り込みに入ってくるチラシとポスティングされるチラシのタイミングなどの違いも興味深いです)
白金高輪は、駅から徒歩3分圏内で円を描くと、その中でも激しく雰囲気の違うエリアが混在している印象です。
評価が高まるのはうれしいですが、私の狙う圏内でもあるので笑、さるうさぎさんに同感です。
ただ、もう一カ所、今のところ不当なまでに評価が低いのに将来性抜群なエリアが本命なので、そちらに引き続き狙いを定めてますが・・・
あとほんとに新築マンション高すぎますよね!
大変嬉しいコメントを頂き、ありがとうございます。
おっしゃる通り、白金高輪周辺は高級住宅街と下町的なところが道を隔ててきれいに分かれてますね。
便利なだけでなく、なかなか面白いところでもあると思います。
マンション価格はいつになったら落ち着くのか・・・
お互い希望のエリアで良い物件が買えると良いですね。
こちらのブログも勿論参考にしながら、足掛け3年都心マンションを探し、先日、やっと引っ越しました。
マンション自体は気に入った物件なのですが、駐車場の利用状況が非常に低く、理事会で問題になっているようです。
都心マンションの駐車場キャパは、係数を変える時期にあるような気がします。
もはや、都心といえども、高級輸入車を平置きできる人は多くないような気がします。
お引っ越しされたんですね。
良いマンションを見つけられたようで、本当に良かったですね。
駐車場については、私もまったく同感です。
都心のマンションに住んでいると、あまり車の必要性を感じないですからね。
うちのマンションも駐車場は数台空きがあり、修繕積立金が不足しないかと心配しています。
駐車場にしかならないスペースではなく、利用状況に応じて駐輪場やトランクルームとかに用途を変えられるようにできればいいのに、といつも思います。