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2012年03月17日

赤坂タワーレジデンス トップ オブ ザ ヒルの相場情報(2012年3月)

今朝の新聞折り込みチラシは、時期的に不動産取引が活発な3月だからか、不動産のチラシ、特に中古マンションの広告がいつもより少し多めだったような気がする。
その中で特に目立ったのは、赤坂タワーレジデンス トップ・オブ・ザ・ヒルの売り出し。
東急リバブルとサンウッドのチラシで、それぞれ赤坂タワーレジデンスが複数物件紹介されていた。
その数は合計で9戸(重複を排除した戸数)。

総戸数は521戸だから、9戸といっても全体の約1.8%に過ぎないが、同じマンションでこれだけの戸数が売り出されるとなると、現時点でのそのマンションの相場も見えてくる。
しかも、赤坂タワーレジデンス トップ オブ ザ ヒルは、新築完成直後にも20戸以上が仲介で売り出されていたりしたので、3年半経って相場がどうなったのかも興味深いところ。
過去の情報も含めて少し調べてみた。



今回は2つの仲介会社のチラシだけで9物件あるが、他にないのか少し調べてみたら、野村不動産アーバンネットのホームページに別の2物件が掲載されていた。
それを合わせた11物件について、専有面積、価格、単価などを出してみた。
3/17の日曜日に三井のリアルプランからも赤坂タワーレジデンス トップオブザヒルのチラシが入り、低層階だけで6戸売り出し中というのでホームページを調べてみると、三井のリハウスのホームページとあわせてさらに11物件が確認できた。
もしかすると、竣工時は賃貸用として分譲されなかったものが、今年度末で空室になるなどで売りに出されているのかもしれない。
それとあわせて22物件の専有面積、価格、単価を改めて出してみた。
備考 面積(u) 面積(坪) 価格 平米単価 坪単価
4F 南向き 51.13 15.47 6580 129 425
14F 西向き 52.41 15.85 6850 131 432
17F 北向き 66.13 20.00 8480 128 424
28F 北向き 天高3.29〜3.65m、ロフト付き 66.8 20.21 9280 139 459
4F 南向き 76.15 23.04 9480 124 412
19F 西向き 70.27 21.26 9780 139 460
17F 西向き 70.27 21.26 9900 141 466
11F 北西角部屋 天高3.29〜3.65m 76.33 23.09 10780 141 467
31F 北向き 81.61 24.69 10800 132 437
34F 北向き 81.61 24.69 11500 141 466
7F 北東角部屋 85.5 25.86 11580 135 448
39F 北向き 84.31 25.50 12300 146 482
23F 南向き 90.12 27.26 13500 150 495
27F 東南角部屋 101.57 30.72 13980 138 455
32F 北西角部屋 94.3 28.53 14900 158 522
38F 北向き 84.31 25.50 15200 180 596
5F 南西角部屋 118.86 35.96 15480 130 431
36F 南向き 102.34 30.96 15880 155 513
36F 北東角部屋 101.59 30.73 15900 157 517
3F 北東角部屋 118.19 35.75 16380 139 458
9F 南西角部屋 平置駐車場専用使用権付 131.77 39.86 19380 147 486
42F 南向き 上層3フロアのみのグレードアップ仕様住戸 128.95 39.01 22800 177 585
平均 87.93 26.60 12760 144 474
※価格・単価はいずれも万円

こうしてみてみると、平米単価は124万円から180万円とばらつきが大きく、基本的に専有面積が広くなるほど、単価も高くなっている。
これは港区内の築浅マンションであれば、どこでも同様の傾向だと思う。
問題はこの単価が以前と比べてどうなっているか。
赤坂タワーレジデンスは完成・入居の直後にリーマンショックがあり、昨年東日本大震災、欧州金融危機も起きている。
地震への意識の高まりから、タワーマンションを敬遠する動きがある中、逆にタワーマンションの建物自体は堅牢だとしてタワーマンションを選ぶ向きもある。
トータルで考えると、新築当時からの経年劣化(減価償却)、および経済面での変化を受けて価格は下がっていると思われる。

2008年7月31日時点で売り出されていた21物件の情報を引っ張り出してみたところ、次の通りだった。

備考 面積(u) 面積(坪) 価格 平米単価 坪単価
14F 北向き 66.13 20.00 7200 109 360
17F 51.33 15.53 7500 146 483
36F 75.7 22.90 11400 151 498
11F ロフト付き 74.17 22.44 12300 166 548
20F 70.27 21.26 12500 178 588
39F 80.21 24.26 12500 156 515
38F 84.31 25.50 12900 153 506
35F 75.7 22.90 12980 171 567
14F 84.03 25.42 13500 161 531
13F 76.72 23.21 13700 179 590
22F 86.06 26.03 13800 160 530
11F 76.48 23.14 13800 180 596
36F 88.54 26.78 13880 157 518
14F 南向き 75.47 22.83 13900 184 609
27F 90.12 27.26 14300 159 525
21F 角部屋 90.07 27.25 14800 164 543
24F 角部屋 100.04 30.26 14980 150 495
24F 92.72 28.05 15400 166 549
31F 83.37 25.22 15900 191 630
31F 南向き 104.03 31.47 17300 166 550
41F 128.95 39.01 29500 229 756
平均 83.54 25.27 14002 165 547

単純に比較すると、入居時から今日までの3年半強で、平均平米単価は21万円、平均坪単価は73万円下落している。
平均専有面積は約4uしか違わないので、ある程度実情を表していると思われる。
2008年7月31日に売り出されていたものは、ほぼすべて新築未入居での価格なので、そこからの経年劣化に加え、リーマンショック、大震災があったことを考えると、このぐらい単価が下がっていても驚きはない。

むしろ、これだけ下がっても、現時点の中古売り出し価格は新築分譲時の価格よりなお高額に見えることに驚く。
(新築分譲時の価格は、分譲時の物件公式サイトのアーカイブによれば、60u台:6,000万円台、80u台:1億円台、100u台:1億4,000万円台、120u台:1億9,000万円台 となっている。)

あくまで今日のチラシの価格は売り出し価格であって、成約価格がどうなるかは分からない。
割高だから成約せず、こうしてチラシにたくさん掲載されているのだろうとも思うが、もし今の売り出し価格通りで売れていくのだとすると、すごいことだと思う。



赤坂タワーレジデンス トップ・オブ・ザ・ヒル 所在地(中央やや下の青の目印)

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posted by さるうさぎ at 23:01 | Comment(4) | TrackBack(0) | 青山・赤坂の物件 |edit
この記事へのコメント
いつも、興味深い事象を、うまく総括して下さって有難うございます。今回の比較分析も、買い手にとっての目線で、ポイントが密にまとまっていて非常に参考になりました。

ちょっと前に、六本木ヒルズの低層棟(一番ハイアット寄り)で、築後未使用100uちょっとのものが19800万円で売り出されていましたが、仲介業者の話では17000万円台は交渉可とのことでしたので、今回の赤坂タワーは売値では難しいのではと推察されます。

特に、この辺は家族で住むには楽しくないので、1人用か、会合用仕様の部屋以外で、急いだ売り手さんがいれば坪300万円台もありえるかな、と感じました。
Posted by bravo at 2012年03月31日 10:33
bravoさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
お褒めの言葉を頂き、光栄です。

六本木ヒルズの未使用住戸でも、交渉次第で平米単価170万円台、なんですね。
それだと確かに今回売りに出ている赤坂タワーレジデンスの多くはこのままの価格では難しそうですね。

それにしても、六本木ヒルズのマンションはいつもすごく高いなと思って見ていましたが、それだけ値下げする余地があるものもあったんですね。
全然知りませんでした。
大変参考になる情報をありがとうございました!
Posted by さるうさぎ at 2012年03月31日 22:56
こんにちは
平成23年10月時点坪当りの平均売出価格
1、 麻布・赤坂…509万
2、 番町・麹町…440万
3、 青山・渋谷…413万
4、 広尾・恵比寿…404万
5、 目黒・品川…402万
6、 白金・高輪…327万
7、 月島・汐留…326万
8、 世田谷・大田…280万
9、 市谷・四ツ谷…279万
(三井不動産調べ、対象物件は三井系に限らないプレミアムマンション)
上記データは郵送されて来たものですので、さるうさぎさんもお持ちでしたら申し訳ありません。問題の成約価格ですが、売り出し価格は記録しておきましたが、以外は記憶で書くので正確な数字がわかりません。上記売り出し価格と「乖離」はありました。ただし、10%を超えるというエリアはなく、最大が白金・高輪で約9%減、次が麻布・赤坂の約7%減とかそういう数字だったと思います。マンションバブル崩壊、リーマンショック、東日本大震災、欧州金融危機というネガティブ要因が出揃った後のデータですので、説得力はあるように思えます。1〜4位は成る程いう感じでしょうが、5位が少し意外でした。目黒には好物件が多いので、これらが平均値を押し上げたのだと思います。
 さるうさぎさんがお好きな白金・高輪の高級物件ならば坪単価300万がおおまかな目安となり、今回の赤坂は470万が目安になるのでしょう。この物件はエリアではパークコート赤坂ザタワーと並ぶタワーマンション。プレミアム物件の中でも、築浅であることを考慮すると坪単価500万程度がボトムな気がします。
 以前住んでいたエリアですが、静かで緑も多く住み易いと思いますけど…。
Posted by 通行人 at 2012年05月03日 17:48
通行人さん、こんにちは。
大変参考になる情報をありがとうございます。

目黒・品川が坪単価402万円というのは確かに意外ですね。
目黒も好物件多そうですし、長者丸とかで高額物件が売り出されていたんですかね。

白金・高輪が坪327万円というのは実感に近いです。
一時期よりかなり下がってきて、買う側としてはありがたいところです。

特に最近はタワーマンションの価格が震災前に比べて顕著に下がっているように感じます。
そういう意味では、赤坂エリアのタワーマンションも今後時間をかけて価格の調整が入ってくるんじゃないかなと思いますが、景気がよくなってくればすぐ変わるでしょうし、こればかりは分かりませんね・・・。
Posted by さるうさぎ at 2012年05月06日 22:44
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