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2013年10月26日

プレミスト南青山

ついこの間不動産サイトで見かけて資料請求をしたばかりのような気でいたが、早くも第二期(最終期)登録受付開始のパンフレットがきた。
登録受付日時が10月26日 10時〜11月4日 12時とのこと。

【概要】
大和ハウスが分譲主のプレミストシリーズ。
大和ハウスというと、D'グランセ(たとえばD'グランセ三田聖坂や、D'グランセ白金、D'グランセ西麻布バイヴァリー)とか、D'シリーズというイメージがあるが、最近港区で分譲されているプレミスト赤坂檜町公園もプレミストブランド。
今回のプレミスト南青山については、販売代理で三井不動産レジデンシャルの名前も書かれている。
施工は清水建設。



総戸数84戸、地下2階地上8階建てで、敷地面積は3,752.42uと総戸数の割にやや広い。
建物完成は平成26年2月下旬、入居は同3月下旬予定。

プレミスト南青山全体での専有面積は49.54u〜227.49u。
それに対して、今回の第二期販売住戸(18戸)の専有面積は60.51u〜129.82uとなっており、販売価格は9,100万円〜1億5,900万円。
単純に計算すると、60.61u住戸の平米単価は150万円、坪単価は497万円で、129.82u住戸はそれぞれ122万円、405万円ということになる。
129.82u住戸の単価が60.61u住戸に対してずいぶん安いように見えるが、間取りを見てみると129.82u住戸はメゾネットタイプで、居室部分の広さはそう広くない。

管理費は月額24,800円〜53,200円で、修繕積立金は同 12,500円〜26,900円。
管理費はやや高額な印象を受ける。

駐車場は49台(機械式37台、平置き12台)で、使用料金は月額45,000円〜60,000円。
バイク置き場は7台で、使用料は月5,000円。
駐車場料金も、立地を考えてもやや高額に感じる。
駐輪場については記載がないため全く分からないが、何台分あるのかは自転車好きの自分としては気になる。
もし自転車置き場が全くないとすれば信じがたいが、本当にどこにも書かれていないし、SUUMOのプレミスト南青山のページでは駐輪場欄が「-」となっているので、実際にないのかもしれない。

その他、トランクルームが84区画(総戸数と同数)あり、使用料が月額4,500円〜25,500円となっている。
トランクルーム使用料が2万円を超えるようなマンションはあまり見たことがない。
ずいぶん料金に幅があるので、広さもまちまちなのだろうけれど、「自転車も収容可能」とあるので、自転車もトランクルームに入れる前提で駐輪場がないのかもしれない。

【立地】
住所は南青山6丁目で、最寄り駅は表参道駅で徒歩6分。
骨董通りと御幸通りの間に立地し、すぐ近くに根津美術館や、港区内では人気があるとされる青南小学校がある。
プレミスト南青山は東と西両側で道路と接しているが、西側は交通量も少なく静かと思われる。
東側は片側1車線ではあるが、それなりの交通量がありそう。

東側はマンションを出た目の前にブランド店がいくつか並んでいる。
マンションエントランスを出た目の前がブランド店というマンションはなかなかない。
プレミスト南青山の目の前だけでなく、当然ながら周辺には多くのブランド店がある。
この立地がプレミスト南青山の最大の特徴であり、チラシやパンフレットを見ても立地のことばかり書かれていて、建物そのものについての記述はほとんどない。

高台で水もつかなさそうだが、つい先日、台風26号の直後に港区から配布された港区浸水ハザードマップを見ると、プレミスト南青山のあたりは色が塗られていて、東海豪雨と同様の雨が降った場合に浸水することになっている。
塗られている色は4段階で、プレミスト南青山の敷地は全体が一番軽度の0.2〜0.5m(一部0.5〜1mに塗られている部分もありそう)だが、北側隣地の南青ハイツのあたりは1.0〜2.0mの浸水が想定されている。
ハザードマップ全体を見ても、1.0〜2.0mの浸水があるとされる地点はそんなに多くない。

同時に配布された液状化マップを見ても、南青山のある港区北西部はほぼ「液状化の可能性が低い」となっているが、その中でプレミスト南青山のある敷地は「液状化の可能性がある地点が含まれる」という色分け(黄色)になっている。
周辺は高級マンションというより、団地のような集合住宅が多いように見えるが、元々地盤が非常に良い場所ではないのかもしれない。

ただし、港区揺れやすさマップを見ると、プレミスト南青山のあたりは港区内では最も揺れにくいという色が塗られている。
液状化の可能性があるのに揺れにくいというのも不思議な感じがするが、液状化マップを全体で見ると、山手線の線路周辺から東側は完全に黄色以上に塗られているので、そういったところに比べて地盤が良いのは間違いない。

立地について、インターネットの掲示板では隣地に結婚式場が建つと書かれている。
ただでさえ土日は人が多そうなところに、結婚式場までできるとすれば、プレミスト南青山を検討するには大きなマイナスだと思う。

【間取り】
公式ホームページに間取り図が7種類掲載されている。
多くの間取りで、柱が部屋の外にうまく出されているため、居室がきれいな四角形をしている(部屋の隅に柱が出っ張っているということがない)。
その一方、細長い形の居室が多かったり、少し小さい居室があったりするのは残念なところ。
そして、多くの間取りで居室同士は単に間仕切り壁1枚で隔てられているのみで、プライバシーへの配慮もあまり感じられない。

多くのマンションでは、床暖房範囲が間取り図内で示されているが、プレミスト南青山については全く記載されていない。
まさか床暖房がないということはないだろうが、万一床暖房がないとしたら、グレードが低いと言わざるを得ない。

また、現在ホームページに掲載されている間取り図はいずれも中住戸のもので、玄関ドアを除けば開口部が一方向にしかないものがほとんど。
風通しはまったく期待できない。

90.82u住戸から洗面室がツーボウルになっていて、129.82u住戸は洗面室もトイレも2つあり、シャワールームまである。
ただし、129.82u住戸は前述の通りメゾネットタイプ、それも1階と2階のメゾネットで、玄関は2階という間取り。
間取り図には3LDK+S+WIC+2STORAGEと書かれているが、見た感じではLDK以外の居室は2つしかないように見える。
どう見ても子どものいる家族向けではなく、ゆとりを持った一人暮らしに適したような、少し変わった間取りをしている。

第一期の間取り図を見ていないので何とも言えないが、第二期についてはあまり良い間取りとは思えないものが多い。
第一期でお客さんの付かなかった部屋ばかりなのではないだろうか。

【周辺相場】
最近このあたりで分譲されて記憶に新しいのは、オープンハウス・ディベロップメント分譲のオープンレジデンシア南青山骨董通り。
専有面積は約30〜68uで、2階の68u住戸が6,980万円だったもよう。
あちこちで格安マンションを手がけているオープンハウス・ディベロップメント物件だし、立地もプレミスト南青山よりも骨董通りを下った六本木通り近くなので、単純比較はできないが、このぐらいの価格の新築マンションが今後も出てくる可能性はあると思う(短期的には資材や人件費上昇で難しいかもしれないが)。

プレミスト南青山隣地の南青ハイツ(1970年築)も分譲マンションのようで、約3〜4年前の時点で43.74uが3,200〜3,980万円、54.00平米が3,600万円〜5,280万円で売り出されていたもよう。

もう少し新しいマンションに目を向けてみると、プレミスト南青山から骨董通り側に進んだところにある南青山ホームズは3年ほど前に69.21uが4,480万円、47.61uが3,880万円で売りに出ていた。
1989年築なので新耐震ではあるが、土地権利が旧法賃借権ということもあり、立地の割に価格が安いのだと思われる。

土地が所有権なら高いかというと必ずしもそういうわけでもなく、少し場所は離れるが、平成11年築のザ・パームス南青山は以前145.18uの1・2階メゾネットタイプが1億980万円で売り出されていた(元々は1億1,980万円だったがそこから値下げ)。
プレミスト南青山も1・2階のメゾネットがあるが、景況感次第ではこのぐらいの価格水準になってもおかしくないのでは、と思う。

【所感】
大手デベロッパーの新築マンションで、総戸数も80戸以上とそれなりの規模であるにもかかわらず、パンフレットやホームページには立地と間取り図ぐらいしか具体的な情報がない。
チラシには「穏やかな日常を守るため、堅牢なセキュリティを何重にも。」という見出しがあるが、本文を見ると外周部に張り巡らされた剣先フェンスのことばかりが書かれており、たとえば非接触キーだとか、エレベータ着床制限だとか、三重オートロックだとかそういう他のマンションで書かれているようなことは何も書かれていない。

その一方で、管理費や駐車場料金はやや割高で、維持費はかさみそう。
パンフレットを見ると、敷地内に水を張った水盤というものを作るようで、それも定期的な清掃・殺菌など維持費がかかりそう。

ブランド店が多く、港区の公立小学校としてはブランド化している青南小学校、南青山6丁目というアドレス、表参道駅徒歩圏ということで、ブランド好きな人にはたまらない立地だとは思う(もちろんそれだけでなく、銀座線、半蔵門線、千代田線を使えるという超都心ならではのアクセスの良さもあるが)。
また、このあたりで最近出るマンションは六本木通り・首都高近くの立地が多く、今回のプレミスト南青山はなかなか出ない場所だとも思う。

ただ、それでもすごく良い場所かというと、少し騒がしい印象(特に結婚式場完成後)だし、マンションそのもの(間取りなど)もあまり良いとは思えない。
第一期で66戸を売り切ったということであれば、第二期もそれなりに堅調なのかもしれないが、これだけの価格を出す価値のあるマンションなのかどうか個人的には疑問を感じるし、これがすぐ売れていくとすれば、それはもうバブルの兆候なのではとも思う。



プレミスト南青山 所在地(中央赤の目印)

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posted by さるうさぎ at 05:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 青山・赤坂の物件 |edit
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