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2015年12月04日

「これからのマンション選び」週刊東洋経済2015年12月5日号

週刊東洋経済のマンション特集は書かさず読むようにしているが、今週月曜日発売の週刊東洋経済2015年12月5日号はなかなか興味深い内容が多かった。

同誌は2015年5月23日号でも不動産・マンション特集を組んでいたが、約半年で再びマンションを取り上げたのは、横浜のマンションでのくい打ちデータ改ざん問題を受けてのことだろう。
冒頭から杭データ偽装問題や、マンションの欠陥問題に関する記事が続く。

既知の内容が多かったが、「表面化はしていないが、最近も三井には瑕疵担保の期間が過ぎているのに建て替えに応じた物件がある。今回杭の詳細が明らかになっていないうちに全棟建て替えを表明したのには、こうした経緯がある」というのは初耳だった。
どの地域の物件で、なぜ瑕疵担保の期間が過ぎているのに建て替えに応じたのか?
そのあたりは詳しく書いて欲しかった。

続いて、横浜のマンション以外のマンションでの欠陥事例がいくつか紹介されている。
マンション名が書かれているものもあるが、前田建設工業が設計・施行した1993年築のマンション、23区内で駅徒歩10分以内、大手町までは電車で30分、とだけ書かれているものもある。
試しに「マンション 前田建設工業 1993年築 東京都」というキーワードでインターネット検索してみると、ライオンズマンションが2つ出てくるが、どちらもそれらの条件を満たしており、特定しづらいようになっている。

記事に書かれている内容は、屋外にある非常階段をマンションと固定するボルトが複数落下している、外壁の一部が崩落、外廊下の至る所にひび割れを隠すシートがある、など相当ひどい。
このケースでは、デベロッパーは瑕疵担保責任期間が過ぎていると言うことで補償などには応じず、前田建設も素っ気ない反応ということで裁判になり、その訴訟も3年目に入って長期化しているとのこと。
こんなケースがあることも全然知らなかった。

今回の特集記事の中で、最も目を引いたのが、「首都圏マンション値上がりベスト40」。


2001年以降に施行したマンションのうち、最も値上がりしたマンションが40位まで掲載されている。
以前、週刊東洋経済 2014年1月11日号に掲載されていた首都圏の「中古/新築マンションランキング」(駅別に中古価格を新築価格で割って算出した率のランキング)を読んだときに、駅名でなくマンション名のランキングを作って欲しい、というようなことを当ブログに書いたが、今回のはまさにそれに近いランキングで嬉しい。

港区のマンションは14物件がランキングに入っている。
1位はシティタワー品川だが、これは分譲時が破格に安かった、かなり特殊なケース。
上昇率は100.9%となっている(ただしこの上昇率は、過去の売出事例を補正し、2015年4〜6月時点の実勢中古価格と推定される価格との比較、ということで、算出方法の詳細はよく分からない)。

そのほか、6位が六本木サニーコート(上昇率53.8%)、7位ザ・ハウス南麻布(上昇率51.3%)、9位元麻布ヒルズフォレストタワー(上昇率50.1%)、11位プラウド南青山(上昇率47.0%)、13位コスモ高輪シティフォルム(上昇率45.7%)、18位パークコート六本木ヒルトップ(上昇率40.6%)、19位パークコート元麻布ヒルトップレジデンス(上昇率40.2%)、21位プラウド南麻布(上昇率40.0%)、23位がサンウッド三田パークサイドタワー(上昇率39.6%)、26位が白金タワー(上昇率38.5%)、31位ザ・パークハウス西麻布レジデンス(上昇率36.9%)、34位パークハウス麻布笄町、36位グローリオ白金高輪(上昇率35.2%)。

こうしてみると、シティタワー品川を除けば、エリアとしては六本木から麻布エリアの西半分あたりと、白金高輪ばかり。
そして白金高輪のマンションでランク入りしているものは、どれも2001〜2005年築で、駅徒歩1〜2分、マンション相場が安かった時期でもあり、白金高輪での再開発が完了する前で、駅の評価も今より低かった時期のもの。
六本木や麻布でランク入りしているマンションは、前回プチバブル期のは全然ないが、築浅物件も多い。

3Aと呼ばれるエリアの一つである赤坂エリアのマンションが一つも入っていないのが興味深い。
港区湾岸エリアも、特殊事例のシティタワー品川以外は入っていない。

ランキングに入っているサンウッド三田パークサイドタワーは上記エリアからは少しはずれるが、分譲時価格がかなり安かったようで、それでいて駅徒歩1分というのが値上がりの理由と思われる。

このランキングは新築マンションを買う上では非常に参考になる。
端的には、価格高騰時期以外で六本木〜麻布(西麻布、元麻布から南麻布)エリアで買うか、再開発前の新しい駅(今なら泉岳寺周辺)のすぐ近くで買えば値上がりの可能性大、といったところだろうか。

ただ、実際の取引価格ではなく、補正のかかった価格ということで、ランキングが本当に正しいのかはよく分からない。
価格以外の部分でも、白金高輪駅徒歩2分のコスモ高輪シティフォルムの最寄り駅が泉岳寺と書かれていたり、白金タワーが「白金アエルシティ白金タワー」と書かれていたりする(これは間違いではないのだろうけれど、単に「白金タワー」と書く方が一般的だと思う)。

「中古取引数」という数字も書かれているが、総戸数のほぼ2倍の数字になっているマンションもあり、本当かと思って注釈を見ると、「物件の事例数は月ごとに集計しており、長く売りに出ていれば、同じ物件でも複数にカウントされる場合がある」とのことで、この数字は全然参考にならない。
レインズのデータをそのまま使えばもっと正確な集計ができると思うが、そうできない事情が何かあるのだろう。

色々と気になる部分もあるランキングではあるが、それでもとても有用だと感じた。
ぜひ今後は補正をかけた金額ではなく、実際の取引金額ベースでランキングを作って欲しい。
(欲を言えば、ランキング集計対象の分譲時平均価格と、中古取引時平均価格も書いておいて欲しい。)

他にも色々参考になる記事はあったが、個人的にはこのランキングがあるだけでも、読んで良かったと思う特集だった。

 
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posted by さるうさぎ at 23:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | 雑誌記事・その他 |edit
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